大きく変わる、房総方面普通列車&菜の花彩るいずみ鉄道

0,房総行き車内にて

 今日は2021年3月14日日曜日。総武快速線の車内です。

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市川駅にてE129系E235系の離合

 


今日は2021年3月13日のダイヤ改正で大きく変わった千葉方面のローカル線区の普通列車の様子を見に、外房線に向かいます。ただ、3月というのは、菜の花が大変きれいに咲く季節なので、小湊鉄道といずみ鉄道に乗車してから、安房鴨川方面に向かうことにする。東京駅を6:52に出る快速電車に乗車。この1本前は20分程電車が来ないにもかかわらず11両での運転でボックスシートのある先頭の11号車に乗車したが、18きっぷシーズンというのも相まってか、ボックスシートはすべて埋まっていた。(←筆者は無類のボックスシートクロスシート好き)仕方なくボックスシート脇のロングシートに掛ける。東京を出ると間髪入れずに車内放送が入り、かと思いきやすぐに新日本橋駅に到着。錦糸町を出ると詳しい停車駅の案内がなされ、千葉を超えて走るロングラン列車であることを意識させられる。新小岩の隣には電留線のようなものと、新金線という愛称の貨物支線をみることができた。新金線は小岩駅金町駅を結んでいて、LRTによる旅客化構想もあるようだ。市川では東京を7時ちょうどに出る成田エクスプレスに追い越されるため、3分ほど止まる。その間に東京方面逗子行きの最新鋭E235系との離合が見られた。217系があと何年間運転されるかわからないが、この光景もあと数年で過去帳入りしてしまうだろう。その後も船橋津田沼の順に止まっていき、千葉に着く、千葉では5分程停車する列車が多いが、この電車はすぐに出発する。千葉駅では京浜東北線などから転属した209系が多く走っており、東金線から来た普通電車なども見ることができた。千葉を出ると巌根以外の各駅に止まる。本千葉と蘇我の間で京成千原線の下をくぐり、蘇我に到着。蘇我では一部列車が外房線普通列車と相互接続するが、この列車は間が悪く15分程度待つ必要がありそうだ。そのあと、五井駅まで向かう。

2,小湊鉄道

 

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小湊鉄道五井駅にて スマホでの撮影のため画質悪いです、、、

f:id:tetsutabito:20210403123450j:plain五井駅に着いたが接続の列車までだいぶ時間があったので、周囲を散策していると、小湊鉄道のキハ40系を見つけた。昨年新潟支社が引退したキハ40系を小湊鉄道に譲渡したものだろう。塗装がそのまま東北本社色になっていた。

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キハ40系まだ運用はされていない?ようだ

小湊鉄道の改札はJR東日本の駅構内にあり、食券券売機のような券売機で切符を購入し中に入る。今回買った切符は、房総横断乗車券という小湊鉄道・いずみ鉄道の両方の全区間片道乗車券がセットになったものだ。途中下車ができるので、個人的にはとてもお得に感じる。小湊鉄道はコロナ渦にあって、減便ダイヤのようだったため、目的地の上総中野への列車は1本後の10時頃だったようだ。しかし、現在は9時で1時間も五井駅周辺で過ごすわけにもいかず、一本前の9時12分発の養老渓谷行きに途中の月崎駅まで乗車することに決めた。1両のキハ205に乗りこみ、発車まで待つと立ち客までいるほどの混雑だった。ロングシートであることに落胆しつつ、ローカル線ならではのジョイント音を聞きながら揺られること1時間ほどで月見駅に到着。昨年話題となった「チバニアン命名の由来となった逆磁力断層の最寄り駅だそうだ。断層までむかうほどの時間はなかったので、駅の周りを少々探索して、駅に戻る。続いてやってきたのは、3両編成の気動車

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遠足か何かだろうか、大勢の中学生たちが下りてきた。後ろ1両は締め切りのようで中ほどの車両に乗り込む。先程が1両編成だったのに対し、こちらは3両編成ということもあって、車内は空いていた。また車内では写真集の撮影か何かがおこなわれていて、珍しいものを見ることができた。終点の上総中野は二駅なので、すぐに到着した。ここでいずみ鉄道に乗り換えである。

2,いずみ鉄道-元JR西の気動車急行

 次のいずみ鉄道は1両編成の気動車だったので少々立ち客が出るほどの混雑で発車。ここで寝てしまい終点の大原まで、何も覚えていない、大原ですぐに折り返して、「急行列車」に乗る。急行列車は大糸線で使われていたキハ52系と高山線(富山ー猪谷間)で使われていたキハ28系の二両がつなげられている異色の編成だった。車内には


JR西日本時代の運賃表や、路線図がそのままの状態で残っている一方キハ28系はボックスシートに机を取り付けるなど改造も施されていてなかなか乗りごたえのある列車だった。f:id:tetsutabito:20210403122927j:plain

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いずみ鉄道 急行列車

途中の大多喜まで乗車した。大多喜からこの電車は普通に変わるようだった。種別変更とは昔の国鉄急行のようで非常に味があると感じた。大多喜では折り返しの大原行きまで時間があったので、付近にある大多喜城を訪れた。いままで、聞いたことのない城だったが、本多忠勝が築城した城のようだった。コロナのせいで中の資料室のようなところに入ることはできなかったが、なかなかきれいな城だと感じた。その後大原に戻り外房線に乗り換える。

3,新体系!房総半島の普通列車

 次は安房鴨川方面を目指す。発車標を見ると次は木更津行きのようだ。房総半島に行ったことのある人は違和感を覚えるだろう。木更津というのは内房線の駅。これまで外房線内房線の列車はすべて安房鴨川駅で系統分離されていたのだが、この改正で2両編成のワンマンカーが上総一ノ宮ー安房鴨川ー木更津という風に運行形態が変化し、それぞれ木更津で東京方面の総武快速線直通に、上総一ノ宮で東京方面の京葉線直通に連絡する形態となった。

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E131系



そのためこれまでのように6両編成や8両編成が閑散区間の勝浦ー安房鴨川や館山ー安房鴨川間で空気ばかりを運ぶことはなくなったが、その一方で上総一ノ宮ー大原間と木更津ー館山間では日中でさえも立ち客が大勢出るほどの大混雑

。明らか需要予測を見誤ってしまった形となった。その後、木更津から内房線普通電車、京葉線快速などを乗り継いで帰宅した。

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房総地区でこれまで活躍してきた209系

 

 

 

湘南ライナVS特急湘南


この記事では、湘南ライナーが特急湘南に格上げされるに際し、両者の比較をする記事です。

1、値段

 

 湘南ライナー

ライナー券料金520円

グリーン料金 A:780円(車内料金1040円)   B:1000円(車内料金1260円)

 

特急「湘南」

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特急「湘南」の料金表

上記より、一部区間を除き、値上がりとなっていることがわかります。

東京ー大船、新橋ー藤沢、品川ー藤沢・辻堂において期間限定のえきねっとチケットレスサービスを利用すると60円安くなるが、それ以外の区間、購入方法では140円ー760円ほどの値上がりとなってしまった。特急車両に安く、確実に座れるライナー号は、安くはないが快適に通勤できる特急列車に変貌を遂げた。値段が上がるのは残念ではありますが、特急化により、これまでライナー券売機でしか発売していなかったのに対し、気軽に購入できるようになったのは喜ばしいことです。

2、所要時間

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所要時間比較

図のように、朝一で平塚始発が1本増発されたほか、2号については10分程短縮されています。また、湘南ライナー時代は、一部駅・一部列車で手動によるドア扱いをおこなっていたために、駅停車時間が長めに設定されていたが、特急「湘南」では、停車時間が一部列車で短縮され、余裕時間の拡大ないしは数分の時間短縮がなされているようです。この点は改善点となっていて評価すべき点です。

 

 

3、使用車両

使用車両は従来185系215系が使用されてきました。

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215系湘南ライナー 車内はボックスシートタイプ

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185系 湘南ライナー

一方、特急「湘南」は257系での運転に変わります。

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257系

もともと中央線で使われていた特急型車両で、215系のようにボックスシートでもない点は大きな改善ですが、185系と比較すると、少々新しい程度で特別進化したとは言えないような気がします。

 

お読みいただきありがとうございました。総括としては、特急化により利便性が向上した面もありましたが、値上がりに見合っただけの向上具合ではないように思えます。私個人としましては、湘南ライナーのほうがいいのかなと思います。実際の利用者がどのように思われるか、これからも注目していきたいものです。

185系の歴史

 

 

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185系回送列車 東京駅にて筆者撮影

この車両はJRがまだ国鉄だった1981年に運用開始された、直流特急用車両である。当時伊豆方面に向かう優等列車は急行「伊豆」が153系電車によって運転されていた。

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153系 急行「伊豆」(写真はWikipediaより引用)

しかし、老朽化や塩害による劣化が進んだため、置き換えの必要が出てきた。当時東海道線の通勤・通学による混雑は激しさを増しており通勤向け車両と急行向け車両両方を兼ねることができる車両が必要となり設計されたのがこの185系である。当初は特急への使用は想定されておらず、デッキすらつかない予定だったが、生産前に特急への使用を見越し居住性を向上させるためにデッキ付き転換クロスシート車両としてデビューした。

 1981年に急行「伊豆」と特急「踊り子」、加えて東海道線の普通電車として運転を開始、翌年には高崎線の急行「あかぎ」、「草津」などの優等列車と普通電車でも165系を置き換える目的で運用がスタートした。また、この年に東北新幹線大宮ー盛岡間、上越新幹線大宮―新潟間が開通し、大宮ー上野を結ぶ「新幹線リレー号」としても使われた。1985年に新幹線の大宮ー上野間が開通すると「新幹線リレー号」は運転を終了し、東北・高崎線の特急のうち首都圏近郊を走るものは新特急と名を改め、185系がその運用についた。(新特急「草津」「谷川」「あかぎ」「なすの」)

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185系新特急色(Wikipediaより引用)


1986年にラッシュ時間帯の着席通勤を目的とする「湘南ライナー」(2021春改正より特急「湘南」となる)が運転開始し、普通列車としての運用は減少した。分割民営化後は高崎ー長野間の快速「信州リレー号」やホリデー快速、上野ー軽井沢間の特急「そよかぜ」、臨時特急「かいじ」の一部列車やスキー客向けの臨時列車シュプール号など、様々な役割をこなすようになった。1995年からリニューアル工事が実施され、今までの転換クロスシートにリクライニング機能が追加された(今までは、リクライニングができず、遜色特急などと言われていた)

 1996年からは最近まで走っていた臨時特急「はまかいじ」に充当され、2013年からは夜行快速「ムーンライトながら」(本日1/22にJRで公式に廃止が言い渡された)にも充当されている。(ここ1年ほど臨時列車としての設定もない)2014年のダイヤ改正では、高崎線の特急「あかぎ」や「草津」などが651系1000番台(タキシードボディのスゴイ奴)に置き換えられ、廃車が始まったほか、徐々に減らされていた普通列車としての運用も最後まで残っていた伊東線からもなくなり、185系普通列車は消滅した。昨年より、元中央線系統の特急車両E257系の転属により廃車が進行、定期列車としての運転は2021年の春改正をもってなくなる予定である。これによりJR東日本の特急はすべてJR化後に製造された特急に統一される。

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185系新宿駅にて

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185系を置き換える257系東京駅にて